Community Empowerment Season:楽天従業員が取り組むソーシャルインパクト
※本記事は、以下の「Rakuten.Today(英語版)」で掲載された記事を抄訳したものです。https://rakuten.today/blog/community-empowerment-season-how-rakuten-employees-are-creating-social-impact.html
楽天は、社会に前向きな変化を起こしていくべく、「エンパワーメント」を合言葉に従業員と共に様々な取り組みを行っています。
今年新たにスタートした「Community Empowerment Season」は、まさにその取り組みの最前線。「Community Empowerment Season」とは、サステナビリティ部が主動して一定のシーズン期間中に多様なアクティビティを用意し、楽天従業員たちがそれらを通して、様々なエンパワーメント活動について学び、また社会とつながる活動に参加できる取り組みです。今年は6月から9月までの4カ月間にわたって行われました。
今回は、この新たな取り組みについて、サステナビリティ部ソーシャルインパクトグループのAkiさんに話を伺いました。
ソーシャルインパクトグループとは?
ソーシャルインパクトグループはサステナビリティ部内のチームの一つです。多様なステークホルダーとの共創を通じて、ソーシャルインパクトを最大化することをビジョンに掲げています。社内はもちろんのこと、NPOや行政など外部のステークホルダーにも力を借りながら、社会のウェルビーイングにつながるような、前向きなイノベーションを促進する様々な取り組みを進めています。
この取り組みの一つとして、スタートしたのが楽天の新しい社会貢献活動「Community Empowerment Season」です。
社会とつながる新たな取り組みCommunity Empowerment Season
「立ち上げにあたり、まず考えたのは楽天社内で『社会貢献のカルチャー』をさらに醸成していきたいということでした。従業員の多くは、『イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする』という楽天のミッションに共感していますが、自分の日常業務と社会とのつながりについては実感が得にくいこともあるかと思います。そこで今回、「学ぶ機会」と「参加する機会」を4カ月の間にぎゅっとお祭りのように展開していくことを企画の軸として定めました。加えて、楽天には70を超えるサービスがあり、ビジネスの範囲を越えて社会を前進させる取り組みにチャレンジしているチームが数多くあります。そうした楽天社内で行われている様々なエンパワーメント活動にスポットライトを当てていくような機会を作りたかったという考えも、企画の背景にあります」
「Community Empowerment Season」の4カ月間で、実施されたアクティビティの数はなんと30以上!ランチタイムセミナーやフードドライブ(食品の寄付活動)などが行われ、中でも特にボランティア活動は、農作業や、ゴミ拾い、業務で培ったスキルを使うアイディアワークショップなど多岐にわたるものでした。多くの従業員の参加を促すために、様々な種類を準備したそうです。
多様な機会でボランティア参加を後押し
「Community Empowerment Season」のボランティアの中で、Akiさんがひときわ印象深かったものは、オフィスで行った「翻訳絵本づくり」とのこと。
「絵本は世界中の子どもたちに愛されていますし、幼少期に絵本にまつわる特別な思い出がある従業員も多いと思います。そこで絵本を通じて、未来を担う子どもたちに対して、国境を越えてサポートできるという点に大きな意義を感じて実施に至りました。また、今回はオフィスで開催したことで休憩時間など、それぞれが都合の良いタイミングで、気軽にボランティアに参加できたことも好評でした。プロジェクトを推進していく立場として、各アクティビティの意義に加えて、参加してもらいやすい多様な機会を作っていくことも大事だと考えています」とAkiさんは振り返りました。
作成した翻訳絵本:
・『3びきのくま』ほるぷ出版
・『きょうりゅうたちもほんがよめるよ』小峰書店
・『ぱくぱく はんぶん』福音館書店
・『しあわせなときの地図』ほるぷ出版
・『じょうずな歯みがき』くもん出版
※シャンティ国際ボランティア会が行う「絵本を届ける運動」のサポートを受けて開催しました
成功のカギは、部署横断での協働と創造力(コレクティブインパクト)
「4カ月の間、毎週アクティビティを実施するのは、想像以上に大変だった」とAkiさんは語ります。「Community Empowerment Season」を成功に導くにあたって、カギとなったいくつかのポイントを明かしてくれました。
「企画段階から、部署横断で多くの方々に賛同や参加をいただいたことがカギだったように思います。アイデアを持ち寄り、まさに一緒に作り上げてきた結果、4カ月の期間中にほぼ毎週何かが行われているプロジェクトになりました。私たちのチームだけではなし得ないことを「コレクティブインパクト」で実現でき、本当に嬉しく思っています」
「また、ブランディングにも注力しました。クリエイティブデザイン戦略部(Rakuten Design Lab &コミュニケーションデザインチーム)と連携し、全国の支社に掲示するポスターなどを制作しました。目を惹く楽しげなデザインとともに、基本コンセプトやコミュニケーション戦略もしっかりと整えて運営してきました」
従業員のボランティア活動がもつ力
さて、楽天グループには、年に5日のボランティア休暇制度があることをご存知ですか?この制度でも、従業員の積極的なボランティア活動参加を後押ししています(楽天のボランティア休暇を活用した活動の紹介ブログはこちら)。
ボランティア休暇は、サステナビリティ部が企画するボランティアプログラムに参加する場合だけでなく、外部の非営利組織などが企画する活動へ自主的に参加する場合にも使うことができます。
しかし、この制度はまだスタートしたばかり。「Community Empowerment Season」を契機として、新たなカルチャーが根づいていけば…とAkiさんは力を込めます。
「ボランティア休暇は、社会をエンパワーメントするカルチャーのさらなる促進を目的として2020年3月に導入されました。ボランティア活動は社会とつながる絶好のチャンスで、普段の仕事とは異なる経験で自分を高めていくこともできます。また、従業員同士、部署や職務を超えた新しい「横のつながり」ができることも。ボランティア活動を通じて友人ができ、その後もずっと連絡を取り合っているという話もよく聞きますが、この『Community Empowerment Season』も、そんなきっかけにつながっていれば、とても嬉しいですね」
日本から世界へ、新たなボランティア文化醸成
記念すべき初回の「Community Empowerment Season」が無事に成功したのも束の間、Akiさんたちは楽天にボランティア文化をさらに拡げるために、今後は楽天の海外の拠点や支社との連携をもっと強めていくことをすでに検討しているそうです。
「ボランティアという言葉が日本で広まったのは、1995年の阪神淡路大震災からと耳にしました。そうすると、日本のボランティア文化は30年ほどの歴史しかなく、まだまだ前進の余地があるとも言えます。グローバル イノベーション カンパニーをビジョンに掲げる楽天なら、従業員とコミュニティが長期にわたってインパクトを生み出す『新しいボランティア文化』を創出できると信じています。楽天らしいボランティア文化を今後作っていきたいですね。」
今後も「Community Empowerment Season」などの取り組みを通じて、楽天と社会に新たなボランティア文化を醸成し、様々なコミュニティにインパクトを与えていく。Akiさんをはじめ、ソーシャルインパクトグループの挑戦はまだ始まったばかりです。