【Employee Voice : Pi】世界最先端の研究者たちと共に、 最高の成果を生み出す

Pi
2016年 中途入社
楽天技術研究所(R.I.T.)
リサーチ・サイエンティスト、マネージャー

経歴

ドイツの大学院時代、交換留学生として来日する。ドイツへ帰国後、コンピューターサイエンスの修士号(M.Sc.)を取得。その後、ドイツにある大手日系通信企業研究所で勤務したのち、バーゼル(スイス)の大学院にてコンピューターサイエンスの博士号(Ph.D.)を取得する。アメリカ系ITグローバル企業での研究開発業務を経て、
2015年に再来日。2016年に楽天株式会社(現:楽天グループ株式会社)へ入社し、楽天技術研究所(R.I.T.)にて人工知能、ネットワーク、モバイル通信、大規模分散処理システム、暗号手法など、幅広い分野の研究を主導している。

Why Rakuten

いつか日本で働きたい、その夢を叶えるために楽天へ

ドイツの大学院時代に交換留学生として、京都で1年間暮らしていました。当時は論文を書きつつ、日本語の勉強もしていました。ドイツへ戻った後に大学院を卒業し、日本人の妻と出会って結婚しました。その後スイス・バーゼルの大学で機械学習とネットワークを統合する研究活動に従事し、直近の数年間はロンドンで、世界的なインターネット企業の通信技術関係の研究開発者として勤務していました。もともと日本の文化や小説が好きで、いつかは日本に住んで働きたいという希望がありました。
2015年、念願叶い再来日することができ、翌年、楽天に入社しました。現在は楽天技術研究所(R.I.T.)に所属して主に分散コンピューティング、機械学習、通信ネットワークに関係する研究を行っています。

担当業務について

楽天技術研究所でAIを利用した幅広い分野の研究に従事

現在は「楽天市場」の分析システムや、「楽天コミュニケーションズ」のネットワークをより快適に利用するための仕組み作りに加え、ハイパフォーマンスコンピューティングやロボット関連など、広範囲に渡る研究活動を行っています。以前勤務していた会社ではネットワークや暗号化に関する研究に従事していましたが、大学院の時に機械学習やAI関連の知識を学んでいたため、「ネットワークにAIをプラスして、何が実現できるか」という視点を持つようになり、様々な領域に関わるようになりました。

R.I.T.の所属スタッフは各自専門分野を持ち、一つのテーマを深く追求する人が多いのですが、私はある分野で利用されている技術を別の分野に応用し、新たな問題を解決するという手法を得意としています。

IT技術の解決方法は、数学者、物理学者、情報科学者など、それぞれの立場でアプローチの仕方が大きく異なります。分野を横断する知識が必要とされ、他の専門家たちとお互いに得意とする技術を生かしながら一緒に働くこともあります。

楽天の魅力

幅広いビジネスで研究成果を応用し、新しいサービスやプロダクトを生み出せる

「楽天市場」をはじめ、幅広いビジネスに関われることが楽天で働く一番の魅力です。様々な業種にわたるビジネスを展開しているため、技術を生かせる分野は無限にあります。例えば、「このアイデアは、ネットワーク関連には使えないかもしれないけど、銀行関連には応用できるかもしれない」といった柔軟な発想ができるので、仕事をしていて非常に面白いと感じます。

研究者にとって一番残念なのは、自らが生み出したアイデアや研究成果が無駄になってしまうことです。論文を書くだけで終わってしまっては、結局何も残らないのです。多くの人が使うサービスやプロダクトの中に、自分が研究した成果を生かすことができるのは研究者として非常に大きな喜びです。楽天には研究者にとってまさに理想的な環境があります。

入社後、R.I.T.での勤務を通じて、社内には研究者にとって非常に自由度の高い環境が整っており、様々なプロジェクトに取り組めるということがわかりました。素晴らしい仲間たちと一緒に仕事ができていることもとても嬉しく感じています。 また、社内は英語公用語化(Englishnization)によりグローバル化が進んでおり、海外から来た研究者が多数所属しています。中国、ドイツ、フランス、ロシア、イランなど世界中から優秀な人材が集まっています。彼らは専門分野によって考え方や経験してきたことが異なり、それぞれ違った視点から一つのテーマについてディスカッションができるので、より優れた研究成果を導くことができます。

大切にしていること

失敗を恐れず困難に立ち向かい、果敢にチャレンジしていく

研究を続ける上では、失敗が成功の数をはるかに上回ります。誰も成し遂げていない、まったく新しい分野にチャレンジする時は、当然失敗をすることもありますが、最後まであきらめない姿勢が大事だと考えています。困難な状況に直面した時は「Per ardua at astra」という古いラテン語のことわざを思い出すようにしています。「苦労を超えて、星にたどり着く」という意味ですが、困難な道でも、前へ進み続ければ、必ずより良い場所にたどり着ける、という姿勢で日々の仕事に取り組んでいます。

開発という仕事は、失敗のリスクを恐れてつい保守的な考えに陥りがちですが、私たちがR.I.T.で取り組んでいる研究活動は、何にでも果敢にチャレンジしていくという姿勢の方が大切だと感じています。楽天には「イノベーションを起こすために、新しい分野に挑戦する」という文化があるからこそ、革新的なサービスの開発を行うことができるのだと思います。

仕事での夢

世界最先端の研究に同僚たちと取り組み、最高の成果を生み出す

前職で培った経験を含めて研究者として多くのことを実現し、楽天に入社したことで、大好きな日本に住んで好きな仕事に取り組むという夢が叶いました。今後は、一緒に働いている人たちの夢を叶えられるような手助けをしていきたいと思います。

研究者特有の感覚かもしれませんが、私は、「誰も知らなくても、私が作ったものがプロダクトの中に存在している」というだけで十分に満足できます。楽天で働く同僚たちにもそうしたチャンスが与えられるよう、自分が持っている知識をシェアしたり、彼らの相談に乗りたいと思います。

世界最先端の研究に同僚たちと一緒に取り組み、大きな成果を得られる環境づくりを目指しています。研究者が協力し合いながら、一人ひとりが想像力を発揮し、新しいアイデアを生み出すことができる、楽しく働ける場所であり続けるように、自身の経験を役立てていきたいと思います。

※所属表記・記事の内容は、取材当時の内容に基づきます

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