「対話」起点でありたい未来をつくる-Dialogue for Change with Rakutenが始動

世界経済フォーラムが毎年発表する「ジェンダーギャップ指数」。世界各国の男女平等の実現度を調査し、可視化するものです。2022年のデータでは、日本は146カ国中116位。G7では他の国と大きく引き離されて最下位でした。特に、経済や政治の分野で男女間の格差(ギャップ)が大きくなっています。

多様性をイノベーションの原動力としている楽天にとっても、男女間格差の解消は重要な課題です。いま、楽天を含む多くの企業で、女性の管理職や経営陣の比率を増やすことや、働きやすい環境を作ることなど、女性活躍を推進するための様々な取り組みを行っています。しかし、企業内での取り組みだけでなく、社会の様々な場面においても女性の活躍に関する多様な課題や可能性が残されており、それらにも視野を広げて考える機会を増やしていくことが大切だと、楽天は考えています。

多様なステークホルダーとの「対話」が未来をつくる

楽天では今年、サステナビリティに向けた新たな取り組みとして、「Dialogue for Change with Rakuten」を開始しました。これは、未来に向けて、様々なステークホルダーの皆様と楽天が共に手を取り合い、より良い社会を目指していくための、「対話」を起点にした取り組みです。第1回となる今回は「女性のリーダーシップとエンパワーメント」をテーマに、女性活躍に関わる課題や今後の可能性について、会社や組織の枠を越えて様々な角度からフラットに対話し、次のアクションにつなげていきます。

なぜ今、「対話」が重要なのでしょうか。解決の難しい複雑な社会課題が増える中で、より良い社会をつくるためには、多様なステークホルダーがそれぞれの強みを持ち寄り、力を合わせてアクションをとっていくことが必要です。また、一つの答えを出していくための「議論」だけではなく、お互いの意見の違いを理解し合う「対話」だからこそ出てくるアイデアもあると考えています。そのため、「対話」を通じて未来に向けたビジョンを共に創っていくことを、この取り組みでは目指しています。

ありたい未来を描く対話ワークショップ

2022年7月に宮城県気仙沼市で実施されたワークショップには、楽天従業員で構成された6つのチームと、自治体やNPOの職員、高校生などを含む多様な「対話パートナー」の皆様が集いました。2日間にわたって、気仙沼で女性のエンパワーメントに取り組む現場のフィールドワークや、テーマごとの分科会、対話をもとにありたい未来を描く「未来編集会議」などに取り組みました。

1日目は、気仙沼市魚市場や東日本大震災遺構・伝承館見学の後、グループに分かれてフィールドワークを実施。女性が活躍する職場や子どもたちの遊び場、デザイン教育やマリンスポーツによるまちづくりに取り組む現場などを訪ねました。テーマごとの分科会では、市議会議員、NPO、企業など気仙沼市内外の様々な立場のスピーカーのお話をもとに学びを深めました。「震災を経た働き方の変化と女性活躍」をテーマにした分科会では、「楽天市場」にも出店されている湊水産株式会社の木村朱見さんが、自社の敷地内で運営している保育園や働きやすい職場づくりのための取り組みを紹介しながら、参加者と意見交換を行いました。

2日目は、「ワールドカフェ」と呼ばれる形式で、対話パートナーの皆様と楽天従業員チームが「ありたい未来」について語り合いました。あちらこちらで、深くうなずいたり、笑いが生まれたりと、多様な対話の輪が生まれていました。「未来編集会議」では、未来の新聞やウェブメディアの形で各チームの「ありたい未来」を共有し、そのためのアクションも考えました。また、楽天従業員の有志がグラフィックレコーディングで2日間の対話による学びをまとめました。

各チームからは「メタバースを活用して多様な人生の選択を可能にする」「多様なキャリアを奨励し社員の幸福度を上げる」「男性はブルー、女性はピンクといった色に関するバイアスの認識を変える」「性別に関係なくスポーツを楽しめるようにする」といった、様々なアイデアが生まれていました。

参加した楽天従業員からは、「対話によって、1人ではできないことが実現できる」「女性が幸せな人生を歩むことは、すべての人が幸せな人生を歩むこと、と視野が広がった」「気仙沼の地域特性やそこで生きる方の思いを感じ、深い学びがあった」といった声がありました。対話パートナーの方からは、「女性の力を活かすためのヒントがたくさんあった」「自分たちの中にある様々なアンコンシャスバイアスに気付かされた」「多様な価値観の方と話ができ、新鮮な気持ちになった」といった感想を頂きました。

日本のジェンダー平等達成を目指して

「対話」をキーワードにした新たな取り組み「Dialogue for Change with Rakuten」。ワークショップに参加した楽天従業員のチームはこれから、それぞれが目指す未来に向けたアクションに取り組み、2023年1月の活動報告会で共有する予定です。そして、今回の取り組みを通じて得られた学びを楽天の関係者だけでなく社会全体に発信・共有することを通じて、日本のジェンダー平等達成にも貢献していくことを目指します。「女性のリーダーシップとエンパワーメント」のためのどんな提案やアクションがここから生まれていくのか、楽しみですね。

「Dialogue for Change with Rakuten」はまだ始まったばかりですが、今後は他のテーマでも、多様なステークホルダーによる対話を重ね、多くの皆様と「ありたい未来」をつくることに挑戦していく予定です!

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