【地域創生なヒトビト】スポーツの力を信じ、地域課題解決に心血を注ぐ

1997年の創業時より楽天が心を傾けてきた“地域社会への貢献”。2013年には「地域創生事業」として事業部を創設し、「楽天ふるさと納税」をはじめとする楽天の70以上のサービスとデータ活用の知見を活かして、自治体や地域の事業者の皆様と手を携えて地域課題の解決に尽力してきました。

そんな楽天の地域創生事業を支える人にスポットを当てるインタビュー企画「地域創生なヒトビト」。前職での経験を活かして楽天で活躍するエコシステム人材に注目して、3人の従業員に話を聞きます。

3人目となる最後の一人は、“スポーツの力を信じ、地域課題解決に心血を注ぐヒト”のMahoさん。新聞社で高校野球コンテンツのマーケティングプロモーションに携わったのち、楽天に転職。現在は、地域創生事業部に新設されたチームで、スポーツを通じた地域活性化のあり方を模索すべく日々奮闘しています。

楽天入社後も夜は社会人大学院に通い、社外ではスポーツコミュニティーの理事を務めるなど、パワフルに活動するMahoさんの原動力は一体どこにあるのでしょうか。現在の活動、そのやりがいについて、Rakuten.Todayの取材チームが話を聞きました。

幼少時代から信じ続けたスポーツの力を、自分の進むべき道へ。

—— お名前とご所属、通常業務を教えてください。

Maho: 楽天グループ株式会社 地域創生事業 共創事業推進部 スポーツ事業推進チームのMahoです。私はスポーツを活用した地域活性化のためのソリューション提供や、自治体や地域の事業者の皆様と連携した次世代教育に携わっています。

また、楽天が幹事となっている、スポーツ産業における資金と人材の循環システムの確立などを目的とする「一般財団法人スポーツエコシステム推進協議会」にも、事務局メンバーとして参画しています。

—— これまでのご経歴について教えてください。

Maho: 生まれは千葉県流山市です。活動的な小学生で、運動部を掛け持ちしていました。中でも大学1年生まで継続するほどのめり込んだのが陸上競技です。中学生までは県大会優勝など大きな成績も収めていましたが、怪我をして「私はきっとトップアスリートにはなれないんだろうな」と、子どもながらに感じたことを覚えています。

それでもスポーツの持つ可能性はずっと感じていたので、“スポーツの楽しさを届ける人”になりたいと思うようになり、文部科学省のスポーツ・青少年局(現在のスポーツ庁)を目指して筑波大学体育専門学群に入学しました。

—— 大学ではどんなことを学びましたか。

Maho: 広く体育・スポーツに関して学び、専攻としてはスポーツマネジメントを選びました。そこで知ったのは、スポーツの厳しい現状でした。当時はまだ日本のスポーツ団体の多くが自立した事業体としてビジネスを行うことが難しい状況にあり、スポーツの価値が広がっていく仕組みになっていませんでした。スポーツの未来のため、まずはビジネスによってスポーツ産業を大きくしなければ、と強く決心しました。

—— ただ、その後新卒で入社したのは、スポーツビジネスを担う広告代理店などではなく、新聞社だったんですよね。

Maho: そうですね。就活時に改めて自分と向き合い、自分の夢は「やりたいことに挑戦できない人の環境を変えていくこと」だと咀嚼しました。私はスポーツを愛しているけれど、それはあくまで手段の一つであって、まずはそれぞれの人が持つ選択肢を知ってもらうことがとても重要だと思いました。そのため、取材によって一次情報を掘り起こし、それを広く提供でき、かつスポーツ事業にも力を入れている新聞社に魅力を感じました。新聞社に入社後は、社が展開する高校野球のサービス分野で、マーケティングプロモーションに携わりました。

—— 新聞社で大好きなスポーツに携わりながらも、転職されたのはどうしてでしょうか。

Maho: 当時の私の立場や役職では、ビジネス面からスポーツに変革を起こすような働きかけが実現できなかったからです。自分の力不足を強く感じました。そんな時、楽天が「野球が分かるウェブマーケター」を探していると聞きつけたんです。スポーツビジネスを真正面から学び直すチャンスだと思い、転職を決めました。

新聞社に勤め、夏の高校野球にまつわる総合情報サイトに携わっていた時のMahoさん。

社内の地域創生事業に感銘を受けて、スポーツで地域活性化を目指す新チームを発足

—— 2019年、楽天に中途入社されてからはどんなことに携わってきましたか。

Maho: グループ横断組織であるマーケティングディビジョンにおいて、スポンサーシップを活用した楽天グループ全体のマーケティングやブランディングの仕事をしていました。スポーツへの投資を広げることが、スポーツ業界全体を良くすることだと私は信じています。だからこそ、企業側の担当者として、スポンサーシップの価値を最大化する試みを通じて、その一助を担うことのやりがいはとても大きかったです。ただ、そうした充足感とは裏腹に、自分のやりたいことからは少し遠いところにいるような気持ちもありました。

入社後は「東北楽天ゴールデンイーグルス」などのスポーツアセットを活用したグループ全体のマーケティングやブランディングを担当。休日には、観客として、仲間と一緒に観戦も。

—— 「やりたいことに挑戦できない人の環境を変えていくこと」ですね。

Maho:  そうです。そんな時、東日本大震災10年目を節目として楽天が主催した、東北でのプロジェクト「TOGETHER TOHOKU」が、大きな転機となりました。地域創生事業の皆さんと一緒に仕事をしたのですが、地域の方々と協力して課題解決に取り組む人たちが社内にいることを初めて知って、とても感銘を受けました。同時に、「こんな部署でなら私のやりたいことが達成できるんじゃないか」と強く感じたんです。やがて上長に直談判をして、地域創生事業の中にスポーツのチームを新設してもらい、2023年1月に異動しました。

—— Mahoさんの働きかけで発足したんですね! チームの立ち上げからまだ日が浅いですが、どんなことに取り組んできましたか。

Maho: 直近の事例として、2023年10月初旬に北海道の十勝郡浦幌(うらほろ)町で開催されたマラソンイベント「うらほろマラソン2023」をサポートさせていただきました。全国的にとてもユニークな大会で、主催者が同イベントに関心のある道内外の人々をうまく巻き込みながらつくり上げていて、人口わずか約4,500人の小さな町に、町外から約3,500人が参加しにくるんです。

—— イベントには、楽天としてどのように関わっていたのでしょうか。

Maho: 大きく分けて3つあります。まずは、「楽天トラベル」に登録している宿泊施設に特別プランをご用意いただくことで、宿泊率の向上を目指しました。次に、イベント会場ではキャッシュレス決済サービス「楽天ペイ」を店舗にご提供することで、客単価の向上などにも貢献しました。最後は、浦幌町の名産品にちなんだ子ども向けワークショップを通して、親御さんがふるさと納税の返礼品に興味を持ってもらえるような取り組みも行いました。当日は私も会場にいたのですが、新しい地域創生の形を体現しているイベントだなと深く感心し、とても勉強になりました。

「うらほろマラソン2023」の楽天ブースにてお客様対応をするMahoさん。
「うらほろマラソン2023」の会場となる北海道の浦幌町で、楽天の仲間たちと一緒に。

参考記事: Rakuten地域創生ポータルサイト『北海道浦幌町で実施された「うらほろマラソン」を楽天がサポート

「やればできる」と思わせてくれたスポーツで、未来のためにできること

—— スポーツを通じた地域活性化のあり方を模索してきた1年だったかと思いますが、どんなところにやりがいを感じていますか。

Maho: 楽天が持つ70以上のサービスのリソースを絡めた様々なソリューションと、自分のキャリアを活かした自治体への提案が、案件につながることが単純にすごく嬉しいです。ただ、提案内容が一過性のイベントではサステナブルではないし、浦幌町の取り組みをほかの町で模倣したところでどこでも成功するわけでもないですよね。全国には、一つとして同じ自治体はないんだなと痛感しています。そこは地域創生事業の一番の難しさであり、本質でもあるので、やりがいも大きいですね。

—— 地域創生事業を通して、Mahoさんの“やりたいこと”をどのように実現したいですか。

Maho: スポーツを取り巻く子どもの未来は、施設や指導者によって大きく変わります。でもそうした環境は、都市部と地方部での格差が大きく、最終的にはその土地の行政の皆さんに委ねられているんです。私は、子どもが自分のやりたいことをのびのびできる環境を実現するために、地方の行政に良い作用をもたらせる人間でありたいと考えていて、その一端を担うべく尽力したいと思っています。

—— そのために、社内業務以外の活動にも力を入れていますね。

Maho: そうですね。楽天に入社直後はフレックス制度を活用して、コロナ期間中に、筑波大学の社会人向け大学院に入学してスポーツの研究をしていましたし、今は産業能率大学の地域創生ゼミに通っています。そして今は、先ほどもお話したとおり、日本のスポーツ界の発展に貢献するため、スポーツと社会の関係性をリデザインするコミュニティーの理事も務めています。

筑波大学 大学院卒業時。楽天入社後、フレックスタイム制を活用。夕方に退社し、18時から21時頃まで週5日で社会人向け大学院に通う日々だったとか。
現在は、産業能率大学の地域創生ゼミに通い、地域創生について学びを深める日々。

—— そのバイタリティには驚くばかりですが、忙しい日々を走り続けるモチベーションは一体どこから湧いてくるのでしょうか。

Maho: よく聞かれるんですけど……、正直分からないんです(笑)。ただ、私は小さい頃から「何だって、やればできる」って思えたんですよね。それに中学や高校時代における、思春期特有の人間関係の中でも、私は自分を強く保つことができました。なぜなのかと考えてみると、答えは陸上競技にあるような気がしました。最近の研究でも、スポーツ経験と自己効力感(自身が目標達成能力を持っていると認識できること)の関連性が証明されています。スポーツから多くを学んできた私が、スポーツの力を使って社会を良くしていきたい、と思うようになったのは、ごく自然のことだったのかもしれません。

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