「楽天無人配送」が晴海エリアで挑む、ロボットと地域がつなぐ未来のまちづくり

2025年11月にサービス開始から1周年を迎えた「楽天無人配送」。楽天は、2019年に日本初となる一般利用者を対象とした自動配送ロボットの商用サービスを開始。2020年には公道での配送、2022年にはつくば駅周辺で日本初となる定常サービスも実現しました。そして2024年11月、中央区晴海・月島・勝どきの一部で「楽天無人配送」をスタート。同地域でのサービスは1周年を迎え、業界の先駆者として実績を重ねています。
今回は、「楽天無人配送」を推進する、無人ソリューション事業部ロボット事業課シニアマネージャーFukuさんに、事業にかける思いや地域の皆様とのつながり、具体的な取り組みについて、話を聞きました。
―自己紹介をお願いします。
Fuku: 2020年に楽天へ入社以降、無人ソリューション事業部にて自動配送ロボットに関する事業を担当しています。これまで日本初の自動配送ロボットの公道走行によるスーパーからの商品配送サービスや、日本初となる定常的なロボット配送サービスの開始など、マイルストーンとなる重要なプロジェクトに携わらせていただきました。現在は東京・晴海周辺にて、「楽天無人配送」のサービス展開をリードさせていただいており、新たな挑戦をしながらたくさんのことを学び、日々新鮮な気持ちで仕事に邁進しています。

―「楽天無人配送」とはどんなサービスですか?
Fuku: 「楽天無人配送」は、自動配送ロボットによる小売店や飲食店の商品配送サービスで、温かい料理や冷たい飲み物、生鮮・冷凍食品、衣料品、掃除用具などの雑貨や家庭用品などを、対象地域内のお届け場所に夜間・雨天にかかわらず配送し、お客様の多様なライフスタイルをサポートしています。
サービス開始当初は3店舗だった対象店舗も、2026年2月現在では26店舗まで拡大しており、8,500点以上の商品(注1)をお届けすることが可能になりました。また、対象地域も随時拡大しており、現在は佃エリアにもお届けしています。
―サービスに対するお客様の反応を教えてください。
Fuku: 都内では初めてのサービス提供となるため、正直なところサービス開始前はどのような反応になるか想像できなかったのですが、サービス開始から1年以上が経過し、月ごとの注文数が2.5倍以上成長しただけでなく(注2)、リピート率も50%を超えていることから(注3)、たくさんの地域のお客様にご利用いただけていると実感しています。最初は子どもたちを中心にロボットのまわりに人だかりができることもありましたが、最近はそういったことも少なくなり、地域の自然な風景としてロボットを受け入れていただいているのかなと感じています。
―「楽天無人配送」を導入している店舗の反応はいかがでしょうか?
Fuku: 昨年11月から導入いただいている「フレッシュネスバーガー 晴海トリトンスクエア店」様からは、「これまでリーチできていなかったお客様層へのアプローチが可能となりました。さらに、テクノロジーの活用という印象が強まり、『フレッシュネスバーガーが新しいチャレンジをしている』という発信の機会となったことで、ブランドイメージの向上を実感しています」とのお声をいただいており、売り上げ以外にも店舗様に貢献することができていると感じています。

また、ここ最近の取り組みとして、ロボットの機体に店舗や商品の広告を掲載しています。ロボットに広告を載せることで、配送中のロボットが「走る広告塔」となり、店舗や商品・サービスを効果的にPRできる新たな機会を提供することが可能になりました。すでに広告を掲載してくださる店舗様もいて、大変好評をいただいています。
―定常サービスを始めるにあたり、晴海周辺のエリアを選んだ理由を教えてください。
Fuku: 晴海周辺は再開発が活発で、共働き・子育て世帯といった多忙で家事負担の大きい家庭が急増している場所でした。そのような住民特性のある地域では、デリバリーサービスのニーズがとても高いと考え、晴海周辺のエリアに注目しました。それだけでなく、晴海周辺は歩車分離されている道路が特徴的で幅員も広いため、ロボットが確実かつ安全な運行が可能であるといったインフラ面での適正もあり、晴海周辺でのサービス提供を決定しました。
―サービス開始前に晴海周辺の地域特性からどのような課題を想定していましたか?その課題に対して取り組んだことがあれば教えてください。
Fuku: 晴海周辺に限った話ではないですが、まったく新しいサービスかつ、新しい交通主体を街に実装するということで、サービスを利用するお客様や、歩道を共有する住民の皆様に受け入れていただけるかが大きな課題だと感じていました。その課題に対して、お届け先となるマンションの管理会社や理事会の皆様にサービスについて丁寧に説明をしたり、サービス対象エリアでチラシを配布したりすることで、ロボットの安全性や地域社会の利便性の向上についてご理解いただくことができました。2025年に実施したアンケート調査では、80%以上の方が無人配送ロボットを「歓迎する」「やや歓迎する」と回答しており(注4)、地域住民の皆様にスムーズにサービスを受け入れていただくことができたと思います。最近では、晴海や勝どきで開催されているイベントへ出展して、地域住民の皆様と積極的にコミュニケーションを取ることを意識しています。
―どのような工夫をされているのでしょうか?イベント出展についても教えてください。
Fuku: 季節に合わせ、お客様に楽しんでいただけるようなキャンペーンの実施や、イベントへの出展を行っています。例えばハロウィンには、通常の商品と一緒にお菓子を忍ばせてお届けするキャンペーンを実施し、SNSでも好評をいただきました。また、普段は機体の顔となる液晶画面に三角型の目を映しているのですが、ハロウィン期間はオバケの姿を映すなど、お客様に変化をお楽しみいただけるような取り組みも行っています。

クリスマスには、「HARUMI FLAG」で開催されたイベントに出展しました。こちらではクリスマスプレゼントとしてお菓子やステッカーを配布し、お越しいただいた皆様と楽しく交流させていただきました。そのほか、「楽天無人配送」をより知っていただくために地元の小学校へお伺いして出張授業を行ったりしています。

―出張授業も行っているんですね。お子様や教員の方からはどういった反応がありましたか?
Fuku: 教員の方からは「地域のお店とお客様をつなぐために『楽天無人配送』のロボットがあり、それは子どもたちとお店もつないでいる」というお考えのもと、ロボットやサービスについて学ぶ機会として、出張授業をご提案いただきました。授業後には「ロボットのおかげでお店と地域がよりつながり、お店もお客様も笑顔になれることに子どもたちも気づけたと思います」といったお声をいただき、お子様に楽しんでいただきながら、理解を深めていただくことができたと感じています。また、ロボットという特性がお子様の関心を強く引き付けるため、このような取り組みを通じて、地域の先進技術教育にも貢献できたなら大変うれしく思います。

―「地域貢献」という観点で、今後取り組んでいきたいことを教えてください。
Fuku: 地域のイベントにロボットを出展することで、お子様や保護者の皆様、ご高齢の方も含め、いろんな方に喜んでいただいていることを肌で感じています。引き続き、積極的に出展させていただき、地域のコンテンツとしてロボットをお楽しみいただけたらと思っています。また、お客様だけでなく店舗の皆様とも今以上に協力しながら、地域全体にとって便利なサービスをお届けしていきたいです。
―最後に、地域の皆様へメッセージをお願いします。
Fuku: サービス開始当時から現在に至るまで、地域の皆様が安心できるような安全運行を徹底することを前提に、どうすればもっと便利にご利用いただけるかを常に試行錯誤しながらサービスの拡充を行っています。この思いや取り組みを、より多くの方に知っていただけたら嬉しいです。ちょっと忙しいときや、買い物に行くのが億劫なときに、便利に「楽天無人配送」をお使いいただけるよう、今後もチーム一同サービス向上に努めてまいります。

(注1)店舗の運営状況により、店舗数・商品点数は変動する可能性があります。
(注2)2024年11月の注文数と、2026年1月の注文数を比較。
(注3)2025年11月3日(月)時点で、2回以上サービスを利用したことがある方の割合。
(注4)2025年1月に、地域住民の230人に対して「歓迎する」「やや歓迎する」「やや抵抗がある」「とても抵抗がある」の4択でアンケートを実施。




