「Sustainability Action Awards」イノベーションを通じて社会をエンパワーメントする楽天のサステナビリティ活動

楽天グループは、「サステナビリティ」を追求する企業文化を醸成するため、社内のサスティナビリティを基調とした優秀な取り組みを表彰するイベント「Sustainability Action Awards」を開催しています。3年目を迎えた2024年は、表彰だけでなく、従業員の当事者意識を醸成することを目指しました。
今回は、表彰の様子や、イベントにかける想い、そしてGrand Prizeを受賞した「楽天無人配送」チームの声、今後の展望などをご紹介します。
まずはこのイベントのメイン担当、サステナビリティ推進部のKoさんにお話を伺いました。
「Sustainability Action Awards 2024」の実施内容を教えてください。
「Sustainability Action Awards 2024」は、2023年と同様に社内公募でエントリーを募集しました。応募数は前年の29チームを大幅に上回る43チーム。総勢約300名の従業員が参加しました。審査は3つの観点(①Action、②Collaboration、③Impact)に基づき実施されます。楽天サステナビリティ推進部による一次審査を経て、8チームをファイナリストとして選出しました。最終選考会では、社内外総勢5名のゲストに対して、プレゼンテーションを行いました。
審査の結果、Grand Prizeには、「楽天無人配送」のチームによる、「物流と環境問題への挑戦」が選ばれました。 AIを搭載した電動の自動配送ロボットを活用して食料品や日用品をお届けします。CO2排出量削減と配送・物流における人手不足などの課題解決に貢献する、まさにサステナブルな社会の実現に繋がる取り組みです。
Grand Prizeに加えて、評価軸であるAction、Collaboration、Impactの3つの各部門賞と従業員投票により選ばれる、Community Choice Awardの合わせて5つの賞があります。AIなどテクノロジーを活用したプロジェクトをはじめ、DEI(Diversity, Equity & Inclusion)推進、人権保護や環境保護に繋がる多様な取り組みが受賞しました。
2023年と比較して今年変更された点はありますか?
2024年は、従業員による当事者意識の醸成と参加者間のネットワークを深めることに注力しました。「Sustainability Action Awards」の社内認知度向上を目指し、今年は、毎週月曜の朝に開催される全社会議の「朝会」だけでなく、各事業部で実施されるカンパニー朝会でも登壇機会をつくり、「Sustainability Action Awards」の概要から応募対象となる具体的な取り組みなどをご紹介しました。また、「Community Choice Award」を刷新し、業務の枠を超えて生まれた自発的な取り組みや楽天らしさを感じられる取り組みなどを評価基準に追加することで、規模に関わらず将来性にも光が当たるような工夫をしました。さらに、アワードを単なるイベントで終わらせず、参加者による「サスティナビリティ」活動が継続的に推進されることを目指し、表彰式後に運営・審査員も参加するネットワーキングイベントも開催しました。
本企画を通じて感じたこと、今後の展望を教えてください。
AIを活用した先進的な活動から、インクルーシブな職場づくり推進など、イベントを通して楽天グループにおける「サステナビリティ」活動の多様性を改めて認識しました。また、楽天グループの多岐にわたる事業基盤とテクノロジーを最大限に活用することで、「サステナビリティ」分野においても大きなイノベーションを起こす可能性を感じました。しかし同時に痛感したことは、楽天を代表するような「サステナビリティ」活動が、社内ですら十分に認知されていないという現実です。この課題を解決するため、今後は多様な取り組みについて社内外で広く情報発信し、楽天グループだけでなく社会全体の「サステナビリティ」への関心を高めていきたいと考えています。また、持続可能な社会の実現に向けて、アワードを起点に楽天グループ全体でビジネスやオペレーションに「サステナブル」な考えを浸透させたいです。楽天グループが先頭に立って社会をエンパワーメントする取り組みを、一つでも多く増やしていきたいと思います。
続いて、Grand Prizeに選ばれた「楽天無人配送」チームのKaiさんにお話を伺いました。
Grand Prizeを受賞したお気持ちを教えてください。
今回の受賞を大変光栄に思います。私個人としては、「楽天無人配送」には2024年から携わっています。今回ファイナリストとしての機会をいただき、これまでの実績やメンバーの想いを、しっかりと伝えたいという強い想いで準備に取り組みました。今回の受賞は、社内外からの事業に対する期待の高まりを感じるとともに、事業開始から関わってきたメンバーの素晴らしい実績をわずかでもご紹介できた結果だと思っております。
受賞した取り組みの内容について詳しく教えてください。
自動配送ロボットを活用した無人配送サービスです。日本の物流業界は、2024年問題(注1)に代表されるように、人手不足やドライバーの高齢化といった課題に直面しています。また、ガソリン駆動の自動車や原付は、電気駆動の配送手段と比較してCO2 排出量が高いと言われており、地球環境への配慮も重要な観点です。これらの課題も考慮し、私達は2024年11月より電気駆動のロボットを採用した無人配送サービスを提供開始しました(注2)。人手不足の解消に加え、CO2排出量の削減にも貢献することで、環境面でも持続可能な社会の実現を目指しています。
(注1) 2024年問題:トラックドライバーの時間外労働時間の上限規制による物流業界の深刻な人手不足のことです。
(注2) 楽天、自動配送ロボットによる小売店や飲食店の商品配送サービス「楽天無人配送」を東京都晴海周辺で提供開始
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2024/1106_01.html
今後の展望について教えてください。
新たなサービスであるため、まずは利益確保できる状態を目指しています。将来的にはサービスエリアを拡大し、多くの方に利便性を実感していただきたいです。サステナブルな視点を重視しながらサービスの成長を図ることで、2025年も新たな実績を積み重ね、「Sustainability Action Awards 2025」でも良いご報告ができるよう精進いたします。
最後に、外部審査員としてご参加いただいたお二人からのコメントをご紹介します。
サントリーホールディングス株式会社CSR推進部長 一木典子氏のコメント
「今回のアワードを通して、楽天の『サステナビリティ』活動の幅広さと、社会課題解決への真摯な姿勢に感銘を受けました。特に、多様なステークホルダーとの連携を重視し、社会全体を巻き込むような取り組みは、持続可能な社会の実現に不可欠であると感じました。また、従業員の尊厳を尊重する姿勢は、組織全体のエンゲージメントを高め、持続的な成長を支える力となるでしょう。今後の更なる活動と発展を楽しみにしております。」
西村あさひ法律事務所・外国法共同事業 渡邉純子氏のコメント
「楽天の『サステナビリティ』活動を拝見し、大変感銘を受けました。AI等の先進技術の導入、社員の方お一人お一人の自発的・積極的な活動を重視する姿勢、インクルーシブな社会へのご貢献は、日本企業の『サステナビリティ』経営をリードされるお取組みと感じました。ともすれば義務的に捉えられがちな『サステナビリティ』活動を楽天の皆様が現場の様々な場面で積極的に推進されている姿は、日本の企業界をリードするものではないかと思います。その姿勢が、多様な人材が活躍できる環境づくりにも繋がっているのではないかと感じました。持続可能な社会の構築に向けた楽天の『サステナビリティ』活動の更なるご発展に、大いに期待しております。」




